寝かしてくれない寝台列車
久しぶりの海外旅行に選んだ場所はベトナムのビーチリゾート、ニャチャン。
ホーチミン(サイゴン)経由での旅です。
ホーチミンからニャチャンまでの交通手段は飛行機、列車、長距離バス。
リーズナブルに利用できる長距離バスもいいけど、もっと旅情を味わえそうな鉄道がいい。
ということで、「ベトナム南北統一鉄道」に乗ってきました。
予約
旅行サイトの口コミなどによると、お勧めは4名部屋の下段とのこと。
乗車一か月半前、ベトナム語の公式サイトで翻訳ソフトを使いながら、なんとか大人2名分のチケットをネットで予約しました。2名で1.568.000VNĐ(2023年11月のレートで9,565円)。
因みに飛行機の場合、ホーチミンのタンソンニャット国際空港からニャチャン最寄りのカムラン国際空港まで大人2名で13,030円でした。
サイゴン駅
広い待合室。沢山のイスを取り囲むように店が並んでいます。
トイレは清潔で、ゴミ箱も設置されていたので、酒盛りには絶好の場所です。
乗り込む前にビールで乾杯。
私が乗る列車はSNT2。
20:00発ニャチャン行き。
目的地が終点なので、乗り過ごすことがなく、安心の列車です。
乗車
19時20分、準備が整ったのとアナウンスにより乗車。
食堂車も車内販売も無いみたいなので、ホーム上に等間隔並んでいる商店で買い物を済ませました。
各車両の入り口には係員が立っており、乗り込む直前に最終的なチェックが行われているようでした。
ホーム上を自転車が走っていくという、日本ではありえない光景を眺めながら、乗り込む車両に到着。
車内
4人部屋。
残念ながら他2名のお客さんがいて、貸し切りにならず。
2段ベッドの間にテーブルあり。
なるほど、下段だとこのテーブルが使えるということか。
車内に荷物置き場はないので、スーツケースはテーブルの下に置くしかありませんでした。
ベッド上には枕と掛け布団。
ベッドの壁には読書灯と、USBジャックがありました。USBジャック・・・古ぼけた車体からは想像できない設備です。
荷物を置いたら、車内の視察。
通路。2名がやっとすれ違えるほどの幅です。
トイレ。
掃除が行き届いていて、嫌な臭いはなし。
洗面台。傍らに固形石鹸が置かれていました。
そして、給湯器。
3段ベッドの部屋。
ベッドの上では座ることはできない高さのようです。
イス席。長い列車に、1両だけ連結されているようです。
車両を行き来するときに通るドアが、セミオートマチックだったり手動だったり。
同じ4人部屋でも、車両によって清潔感がまちまちでした。
出発~到着
午後8時。
列車は定刻どおりサイゴン駅を出発しました。
揺れます。
所要時間と距離から計算すると、時速は速くてもせいぜい50km程度だと思うんですが、かなり揺れてます。
揺れだけでなく、騒音もすごい。
同室者のいびき音も気にならないくらいのレベル。
耳栓必須です。
そして、寒暖の差が激しい。
布団じゃ足りなくなるほどエアコンが効きすぎていたり、エアコンが切れてるんじゃないかと思えるほど暑くなったり、の繰り返しでした。
0時30分、目を覚ますと列車は止まっていました。
時刻表によると、停車駅はないはず。
時間調整?
ドアは開かず、ただ止まっているだけの謎の時間でした。
早朝、大音量で音楽が聞こえてきました。
乗員が部屋の照明を点けて廻っています。
終点が近いので、たたき起こされました。
ニャチャン到着は、午前6時過ぎ。
約20分遅れの到着でした。
最後に
いろいろあって、寝たり起きたりの繰りかえし。
悪い事ばかり並べてしまいましたが、もう一度乗りたいと思わせる、味のある旅でした。
旅情の味わえる、寝台列車の旅。
ちゃんと眠れないかもしれないけれど、日本より安く寝台車を楽しめるという点においては、お勧めです。