凝り固まった頭をほぐすきっかけになる、まるで”気つけ薬”
イサム・ノグチといえば、美術の教科書にも出てくる、20世紀を代表する芸術家。
家で何気なく使っていた”AKARI(あかり)”が、彼の作品(レプリカ)だったことを知り興味が湧きました。
”あかり”だけでなく、さまざまな彼の作品が集められた展示会。
『イサム・ノグチ 発見の道』を観てきました。
気になった作品を、すこし紹介
『あかり』
最初の展示室に入ると中央にレイアウトされていて、規模が大きく、点いたり消えたり、とにかくインパクト大。
光の尖った輪郭が、和紙によって適度に“濾過”されて、生きもののように光る球体。
優しい光に癒やされます。
『細胞有糸分裂』
これが青かったら・・・とあるアニメのキャラクターを連想させます。
『びっくり箱』
イメージどおり。
観たときのイメージと題名がピッタリの作品。
『モンローヒップス』
観ただけではまったく作品名が浮かびませんでしたが、知って納得。
『女』
ちょっと“ふくよか”な女性の腰回りのような・・・。
『淑子さん』
イサム・ノグチの奥さんがモデルなんでしょう。
いまにも動き出しそうな、歩き出してこっちに来そうな・・・。
『プレイスカルプチュア』
第2章(1階)で、ひときわ目立っていた作品。
観る位置によって表情を変えます。
周囲を何周もして鑑賞したくなります。
『ティーカップ』
なんとも言えない、良い味の色をしていました。
など
まず作品を観て、題名を当ててみる。
イメージどおりだったり、理解不能だったり。
「ああ、こういう解釈もあるのか。」と自分にはない発想だったり。
ものの見方が広がる感じ。
観てまわりながら、最近行き詰まっていた仕事の解決策が浮かんだり。
まるで“気付け薬”
脳への良い刺激になりました。
鋼板、ブロンズ、アルミニウム、鉄、竹、和紙、そして岩石。
色々な素材で作られています。
3フロワーに分かれて展示されており、展示作品は計94点。
とても見応えがありました。
作品の傍らにイスが設置されていたり。
休憩場所も充実していて、休みながらゆっくり楽しめます。
2階の第3章『石の庭』。
イサム・ノグチ晩年の石彫が並べられた最終フロア。
その巨大な作品群に圧倒されます。
ここだけ写真撮影禁止だったので当記事では紹介できませんが、この圧倒感は、ぜひ実物で感じてほしいと思います。
最後に
イサム・ノグチの作品は、街中で観ることができたりします。
たとえば、東京都内だと・・・
- 国立近代美術館の『門』
- 慶応大学『万来舎』『無』
- アサヒビール本社『ヒ―リクス、立方体の中の逆らせん形』
など
作品リストを見ると、広島県立美術館や静岡県立美術館、横浜美術館、ニューヨークの庭園美術館など、いろいろな場所から作品が集められているようです。
各所に点在したイサム・ノグチの作品を、まとめて楽しめるイベント。
お勧めします。
『イサム・ノグチ 発見の道』
東京都美術館にて。
2021年8月29日まで。